美大とかに行けたら、もっといい人生だったのかな。

 

タイトルの通り、主人公(著者)が「美大とかに行けたら、もっといい人生だったのかな。」と考えてることから端を発して始まる、ちょっと変わったコミックエッセイ。

著者は幼い頃から絵が好きだったからイラストレーターになりたかったけど、美大には行かせてもらえず、
専門学校から小さなデザイン会社に就職、そこから無事に独立して夢のイラストレーターになれたのに、満たされない日々、、

後半は自分の内面の話ばかりで(映画「インサイド・ヘッド」みたいな感じで感情同士が喋ったり喧嘩したりする)
だんだんタイトルとは違う感じになっていくけど、

とにかく、自分が満たされないのは「美大を出てない」こととは関係がない、と気がつくまでが描いてある。

途中、感情がいっぱい出てきてちょっとわけわからなくなるけど、
なんとなく自分が考えてることと似てる気もして、結論を予想しながら読んだ。

私も美大に行きたかったのに行かせてもらえなくて、それは結構最近まで心の中に引っかかってて、時々思い出しては落ち込んだり、イライラしたり、美大出てる人見て、羨ましくてイライラしてたけど、美大に行けなかったことだけじゃなくて、その当時、親に自分を信じてもらえなかったことに傷ついてたのかもなー、とかだんだん考えられるようになったら、もうそのことを考えることはほとんどなくなった。

時代的にも大学出てればいい、っていう時代じゃなくなってきたしなー。

自分も世の中も変わるもんですね、って
つくづく思いました。