外国語を身につけるための日本語レッスン

日本の公立小学校では国語の授業といえば「漢字」「音読」「感想文」などが中心だと思います。担任の先生によって、力の入れ具合も全然違っていたり、教える内容も違っていたり、かなり感性よりな授業というイメージがありました。

しかし、ヨーロッパでは随分違うようです。ヨーロッパの母国語の授業(日本でいう「国語」の授業)では、論理的な文章を書くトレーニングや抽象画を見て言語に変えるトレーニングなど、「言語技術」と呼ばれる、非常に具体的なメソッドを習得する時間になっているそう。

社会人になってから、自分の日本語のスキルの低さに相当苦労をした私は、ヨーロッパの母国語の授業のように具体的なことを教えてほしかったものだと、すごく過去の国語の授業や先生を恨んだものでした。

なので、母語での言語技術が低い日本人に向けて、言語技術を身に付ければ、外国語が上手に身に付けられるようになる、というのが、著者の主張です。

この本を読んでから、なんとなく話すのではなく、常に自分が話している文章や書いている文章の主語は何で目的語は何か、論理がまともに展開しているかなど、より意識するようになり、特に子どもと話すときは、主語や目的語を省略せずに話したりを意識するように変わりました。

話はそれますが、外国語を学ぶには日本語の土台が必要なため、英語の早期教育はいろんな弊害が多いから、10歳過ぎてからくらいでいいじゃないかなあって思います。