自分のアタマで考えよう

人気ブログ「Chikirinの日記」の筆者によるこの本。

「自分の頭で考える」とは具体的にどういうことなのか、いろんな身近な例を用いて解説してくれる本。

一部を紹介しますと、

 

■「縦」と「横」に比べてみよう

縦というのは「時系列」のこと。横というのは、自社と同業他社、はたまた、日本と中国とアメリカ、のようなこと。

どちらか一方だけでなく、両方を検討することでより多くのことが見えてくる。

 

■判断基準はシンプルが一番

結婚相手に選ぶとき、「収入が高くて、優しくて、イケメンで、次男で…」などと理想を追い求めたら、キリがありません。そこで、物事を決めて前に進みたいなら、自分にとって、どういった基準が重要なのか見極めることが大事、ということ。

マンション購入、職業選択、学校選びなど、人生には決めなければいけないことが山ほどあります。現代社会は選択肢は無限と言えるほどあるので、大切なのは、自分自身の判断基準をシンプルにすることなのです。

 

仕事においては参考にしたこと多数。何度も繰り返し読みました。

20歳くらいの人には、必読の書だと思う!

 

子どもをのばすアドラーの言葉 子育ての勇気

アドラー心理学で有名な岸見先生の著作

特に子育てに関することが深堀されています。

 

さて、いきなりですが

ここでクイズです。

 

質問① 子どもが電車でおとなしく過ごせたときにかける声として正しいのは?

1 「えらいね、おとなしくして。」
2 「静かにしてくれて、ありがとう。」

 

質問② 朝9時にのんびり起きてきた子どもにかける言葉として正しいのは?

1 「何時だと思っているの!?」
2 「生きててよかった!」

 

アドラー心理学について何冊か本を読みながら、子どもとの付き合い方について試行錯誤している今日この頃。
しかし、保育園のママ友さんと話すとみんな「叱るときは叱らなきゃね」と言うし、保育園の先生も「すごいねー、いっちゃん!」とちょっとしたことでもすごく娘を褒めてくれるし、「褒めても叱ってもいけない」アドラー心理学を実践するにはなかなかアウェーだなあっていつも心が揺れるのでした。

アドラー心理学に出会ってそれを自分のものにするまでには、それまで生きてきた年月の半分はかかるそうなので、私は51歳でやっと達成できるということになります。その頃までに、アドラー心理学的な育児をする人が増えれば、育児がもっと楽しくなるかもなあとぼんやり感じました。

 

子どもを叱ってばかりで疲れたとき、

子どもが親の言うことを聞かなくて困ったときに

読んでみると、心に風穴が空きそうな本でした。

 

※クイズの正解は、Q1、Q2とも「2」です。

 

1万円選書に当たった! 2

選書カルテをいわた書店さまにお送りして、待つこと1週間程度。

以下の選書リストと共に、いわた書店の店主から

メールが届きました。

 

「楽園のカンヴァス」

「始祖鳥記」

阪急電車

「万寿子さんの庭」

「トリツカレ男」

「きみはいい子」

「あん」

「役に立たない日々」

「共震」

「オリンピックの身代金」

「顔をあげて。そばにおるで。」

「手から、手へ」

 

既に読んだ本がある場合は

削除するか、交換できますとあったので

阪急電車」を削除してもらい、

送付していただくことに。

 

さてさて、到着を楽しみに待ちます。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

あらゆる人が抱えるあらゆる悩みに対する答えが書いてある本です!

私も読んで価値観が変わった部分がたくさんありましたが、その中でも「どひゃー!」って思った箇所を抜粋すると、

■相手が自分のことをどう思うか、嫌いなるかというようなことは、自分ではコントロールできないこと。だから、気にしても仕方がない。


私の場合は「こんなことしたら、常識のない人って思われるかな」「相手を不用意にびっくりさせてしまうかな」などと、つい気にして、発言や行動を控えたりすることがよくあるなって気がついた。

 

■「今は忙しいから」などと、本当にやりたいことを取り組まずにいるうちは、成功するかもしれないし、しないかもしれない、という「可能性」のうちに生きてるいる。例えば、小説家になりたいと思っているのに、仕事が忙しくて作品を書く時間がない、と言い訳しているうちは、可能性の中に生きることができるから、傷つかずに済むみたいな話。

 

やりたいことがあっても、それで生活できるのかな、とか考えてしまって、なかなか行動起こせないよな、でもそれは幸せを遠ざけていることなんだなって、思いました。

ベストセラーだけありますが、私にとっても3本の指に入る、お気に入りの一冊になりました。

そしてアドラー心理学の威力に感服です。

 

働く君に伝えたい「お金」の教養: 人生を変える5つの特別講義

20代向けの「お金の教養」の本。著者はライフネット生命会長の出口治明さん。日本生命を定年間際で退職してから、ライフネット生命を立ち上げた、スゴイ人です。

この本は、私がこれまで読んだお金に関する本とは一線を画す ものでした。

もっとも感銘を受けたのは、出口さんオススメの投資術の話。
投資術といえば、どんな株がいいとか、不動産がいいとか、そういう内容を想定しますが、この本では、そういうことよりも大切なのは「自分への投資」とあります。
スキルを磨くために何かを学んだり、本を読んだり、はたまたいろんな人と交流したりして、自分の価値を高めていけば、今よりももっと稼げる自分になれて、将来的なリターンも大きいはず、ということ。
また出口さんの人柄が伝わる文章が、優しい人生の先輩に大事なことを教わっているような感覚で、とても元気が出ます。
私はすでに20代ではなくなったけど、もっと早くに読みたかったなあ。

 

 

 

チームのことだけ、考えた。

サイボウズというソフトウェアの企業の社長が書いた本で、著者の青野さんという人は、社長なのに、育児休暇を3回も取ったことがある、といういろんな意味でスゴイ方なので、よくメディアでも見かけるのですが、私はこの本を読むまでサイボウズという企業のことをあまりよく知りませんでした。

サイボウズの企業理念は「グループウェアソフトで、チームワーク溢れる社会をつくる」だそうです。
グループウェアとは、SNSのような広く大勢が使うものではなくて、閉じられた組織で使うコミュニケーションソフトみたいなものだそうで、サイボウズが開発したグループウェアのソフトを使って、世界中の組織のチームワークを高めることを目指しているのだそう。

本書で青野さんも書いているように、私たちは子供の頃から個人戦に慣れすぎて、チームワークを学ぶ経験は皆無だし、誰からも「それぞれの強みを生かして、力を合わせて、この目標を達成してください」なんて、教えてもらうこともなく、ただただ机に向かってそれぞれが勉強して、成績を競い合ったりして、大人になるひとが大半だと思います。
でも、大人になって感じるのは、ひとつの目標に向かって、自分の強みを生かし、力を合わせて、目標に向かうことの楽しさやワクワク感。それは、ものすごく大きな生き甲斐ややり甲斐につながるし、むしろ、お金を稼ぐことや、評価されることなんかよりも、そういうことのほうが、よりひとの本能的な幸せに近いのではないか。ひとつのテーマで、ワイワイブレストするのとか、いつもすごく楽しく感じるしなと、自分の経験からも強く感じます。

小学校や中学校にチームワークが溢れていたら、多くの会社にチームワークが溢れていたら、みんな、学校や会社にいくのが憂鬱になんてならないはず。
サイボウズの素晴らしい理念が、本当に日本中、世界中に広がるといいなって思いました。

 

まっ直ぐに本を売る―ラディカルな出版「直取引」の方法

25歳頃からぼんやりと「書店を開きたいな」と思い始めた私。
ところが当時、書店にまつわる話といえば、景気の悪いものばかり。
そりゃそうだ、仕入れ値も販売価格も固定されてて自由に値段がつけられない商品を扱ってて、その仕入れ値も定価の7割から8割ととても高く、残ったわずかな利益から様々な経費を引けば、ほとんど手元にお金が残らないことは考えれば考えるほど明らかなのです。
この「どう考えても儲かりそうにないビジネス」には、とても入っていく勇気ないなあって思ってたときに、ある人から「古書を売ればいい」とアドバイスをもらいました。確かに古書なら、値段も仕入れ値も自分が納得いくものにできる。それに、雑貨や飲食物など、粗利益の高いものをミックスすれば、なんとか利益の出る店になるかもしれないなあ、とぼんやり思ったりしたけど、ただ考えるだけで、何もせず今日に至るのですが笑
この本は、そんな私に新たなヒントをくれたのでした。

この本の中に登場する「本は人生のおやつです!」という大阪にある書店は「商品の7〜8割は古書で、残りが新刊」。新刊もお客様が注文したものだけを出版社から直接(取次を通さず)仕入れるというスタイル。
開店当初は、新刊の割合はもっと高かったけど、利益が出ないので自然と古書がメインのスタイルにシフトしていったとか。
この書店の店主は女性だとかで、勝手にシンパシーを感じる私。
「取次とやりとりしなくても、書店できるんかな?」とか「とはいえ、取次から勝手に本が送られてきたりすると困るな」とか、業界のこと知らないので抱いてた疑問もまるっと解決した。(つまり取次と付き合わなくても、問題なさそうということがわかったのです)

なんとなく自分が書店を開くなら、この「本は人生のおやつです!」のスタイルになりそう、とリアルにイメージができました。

本の内容としては、取次の問題点(書店が注文もしないのに勝手に取次から本が山ほど送られてくる指定配本や客の取り寄せに2週間かかることなど)や書店の経営不振を解決するには、出版社と書店の直取引を増やせばいいのでは?という投げかけがかかれた本でした。